松竹ブロードウェイシネマ来春公開の最新作! ニューヨークのオフ・ブロードウェイで6ヶ月に及ぶロングランを記録 『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』

2023年11月

松竹ブロードウェイシネマ来春3月より全国順次限定公開! 最新作『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』

ピアノ 2 Pianos 4 Hands今回ご紹介するのは、映画や歌舞伎、演劇など総合エンターテイメントの松竹が自信を持って来春3月から公開する映画最新作『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』です! 映画といってもブロードウェイの舞台をそのまま生収録した迫真の演技。登場人物はたった二人だけ。“カナダ演劇界のレジェンド”と言われるテッド・ダイクストラとリチャード・グリーンブラットが競演し、少年から大人、父親・母親、音楽教師ら様々な役を演じ分ける熱演に引き込まれます。試写会を終えてのリポートです!

この『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』はニューヨークのオフ・ブロードウェイで6ヶ月に及ぶロングランを記録し、世界200都市で200万人の観客を動員した、史上最も成功したカナダ発の大ヒット音楽ドラマ・エンターテイメントです。“カナダ演劇界のレジェンド”と言われる2人の俳優が競演し、少年から大人、父親・母親、音楽教師ら様々な役を演じ分けると同時に、バッハ、モーツァルト、ベートーベン等の名曲からジャズやビリー・ジョエルに至るまで、様々な音楽を2台のピアノで生演奏。その上、ストーリーは若者の成功と挫折というちょっぴりほろ苦いという触れ込みに、ピアノレッスン挫折組の姉を持つ筆者は、早速試写会へ行ってきました。

ピアノ 2 Pianos 4 Hands

舞台は大人になった二人が、演奏会を開くところから始まります。二人は同郷で子供のころからお互いの腕を競い合ってきたライバルであり、友人なのです。息があっているようでどこかちぐはぐな二人ですが、シーンはそのまま回想になり、二人がピアノを始めたところから、二人ともに先生と生徒に演じられ一気に何十年もさかのぼります。

子供のころからのレッスン風景は、おそらく洋の東西を問わずにピアノに少しでもかかわったことのある方ならば、思わずにんまりしてしまうでしょう。お菓子をえさにしたり、言葉遊びのようにしてコード(指の押さえ)を覚えたり、何とかして子供にピアノを続けさせようとする親や先生、大人たちの様子が、いかにもあるあるの光景で笑ってしまいます。

モーツアルトの「4手のピアノソナタニ長調」をちびっこを演じた二人がけんかやいたずらをしながら練習する風景は、前半の見せ場となっています。

ピアノ 2 Pianos 4 Hands

街では一、二を争う二人でしたが、もっと幼い中国人の女の子に負けたり、背伸びしたバッハの曲(チェンバロ協奏曲第1番ニ短調)を二人の対抗心から覚える羽目になったり、子供にしては大変な目にあっているのも、ピアノを習っている子供たちの多くが経験する、あるあるなことなのでしょう。実際当人たちは必死なので、早くも悲哀感が漂ってきますが、そこは二人の演技力で笑いに変えているのはさすがです。

17歳になっていよいよ自分たちの進路を決定しなければいけなくなったときに二人は、初めてと言って良い明確な挫折に見舞われます。街ではうまい方でも、音楽学校やプロとしては、自分たちがそこまでではないと思い知らされてしまいます。

音楽学校の入試に挑んだテッドは、試験官の先生から手ひどく自分の音楽への態度を指摘され入学を辞退するように諭されます。速い曲をゆっくりと弾いてみろと言われ、弾くことのできなかったテッドは曲を何となくしか理解していなかったことに気づかされます。リチャードは、クラシックを諦め、ジャズの音楽学校へ入ろうとします。「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をクラシカルなタッチで弾き切ったリチャードに、試験官は、ジャズを理解していないと手厳しい意見を述べます。「君たち、親に練習させられていた者たちは皆、ジャズなんか弾けると思っている。それは大きな間違いだ。君は元の場所に戻りたまえ」試験官の言葉はリチャードの心に重く響きます。

ピアノ 2 Pianos 4 Hands

自分たちは世界で一、二のピアニストではない。国で一番でもない。せいぜいこの界隈で一、二位の存在だ。挫折を味わい、その中から二人はそう開き直ることができたおかげで、二人でコンサートを開いていく道があることを学びました。

誰もがピアノを始めた時は、その終着点を知りません。わかっているのは、ほとんどの人が、いずれかの時点でやめてしまうかピアノとうまく折り合っていくことを学ぶということです。二人の決断は、面白おかしく二人に自分を重ねて笑ったり泣いたりしてきた観客が、勇気をもらえるハッピーエンドになっています。

ピアノを好きな方、かかわったことがある方はもちろん、音楽全般が好きな人ならば二人の至芸に魅了されることは間違いがない、音楽エンターテイメント作品です!

『ピアノ 2 Pianos 4 Hands』


▪ 公開日:2024年3月22日(金)より全国順次限定公開!
公開情報(「劇場公開作品」内)

ブロードウェイの息吹を直接感じさせてくれる松竹ブロードウェイシネマの次回作に更に期待したい!

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