小説家今野敏主催indies label 78labelよりの新作! 元岡一英+4管編成「introducing MS2B vol.1」

2022年6月

小説家今野敏主催indies label 78labelより新作リリース! 元岡一英+4管編成「introducing MS2B vol.1」

introducing MS2B vol.1今回ご紹介するのは、小説家の今野敏氏主催のindies label 78labelよりの新作! 元岡一英氏+4管編成「introducing MS2B vol.1」です。元岡氏が大学で教えた生徒さんより、特別に変な、もとい優秀な人材を集結して制作したアルバムとは? その辺りの経緯をリーダーの元岡氏とレーベル主催の今野氏に聞いてみた!

Osukaまずは「MS2B」リーダーの元岡さんより簡単な自己紹介をお願いします。

元岡一英氏(リーダー、ピアノ、アレンジ、コンポーズ)1950年北海道生まれです。 19歳の浪人の時新宿でジャズを知り、トロンボーンの向井滋春さんのクインテットに加入して20代を過ごしました。 30歳で大きく行き詰まりニューヨークに渡り、 自分には欠けているものがあると思いながら何年かで帰国して 洗足学園音楽大学での講師を20年弱勤めました。このバンドは、学校で出会った学生の出来るだけ個性的なメンバーに声をかけました。4本の管楽器の奏でるハーモニーが好きでこれは絶対にやってから死にたいと思っていたので、M(元岡)S(最後から)2(番目の)B(バンド)つまりMS2Bと名付けました。

MS2B

O今度は今野さんに伺います。今どうして彼ら「MS2B」だったのでしょうか?

今野敏氏(レーベル78label主催)ビッグバンドのように豊かな和音を表現でき、なおかつコンボの軽快さを合わせ持つ4管バンドの可能性に期待しました。バンマスの元岡さんがフロントの4人の音大時代の先生だったというユニークなバンドである点にも注目しました。 ピアノの元岡さんとは、以前g.橋本信二さんとのデュオアルバムを作り、次は何をやろうかと考えていました。MS2Bのライブを聴きに行き、その場でレコーディングを決めました。

元岡氏今野くんが「やりましょう」と引き受けてくれました。 ありがとう! 感謝のしようがありません。

OCDのコンセプトをお聞かせください?

元岡氏ジャズには様々な局面があります。でもまず自由がなきゃあジャズでは無いと思います。教え子5人(4管楽器)をメンバーにして、皆が個人として自由になるために、 どんなハーモニーがあり、グルーブがあり、ストーリーがあったら良いか考えました。夢はライブハウスから町に繰り出すような音楽です。 そこで20世紀の忘れてはいけない曲と僕のオリジナルにしました。 楽しく学ばなければ身につかないし、また苦しみを伴わない学びもまたニセモノだといつも考えています。

O今後の活動を教えてください。

元岡氏まずこのCDをより多くの人に聴いてもらうためのあらゆる事をやります。 皆のスケジュール調整が難しい中ライブも続けてやって知ってもらわなければいけません。

O最後にメッセージをください

元岡氏ライブも続けて知ってもらえたらvol.2の制作と、夢である生きているうちに町に繰り出したいです。 学校でやるとか、老人ホームでやるとか、町の公民館でやるとか出来たら良いなあと思っています。

今野氏アーチストの夢を叶えたいというのがコンセプト。ジャズに限らず、広いジャンルで、さまざまなアーチストの背中を押す活動をしていきたいと思います。

アルバム「introducing MS2B vol.1」

MS2B「introducing MS2B vol.1」
<パーソネル>
ピアノ・アレンジ・コンポーズ:元岡一英
ベース: 桜井郁雄
ドラムス: 木村紘
トランペット: 佐瀬悠輔
アルトサックス: 福本陽子
トロンボーン: 前田真梨子
バリトンサックス・バスクラリネット: 宮木謙介

1: 街でバッタリ (元岡一英)
2: Enigma (J J Johnson)
3: The Highest Mountain (Clifford Jordan)
4: Day Dream (Billy Strayhorn)
5: Bye-ya (Thelonious Monk)
6: Mino Majo (元岡一英)
7: 星と語ろう (元岡一英)
8: Yellow Submarine (The Beatles)
9: A Faintest Thought Of The Sunset (元岡一英)
10:ボーナストラック: 合流注意 (元岡一英)

Susumu Osuka20世紀の忘れてはいけない曲といいつつ、JJジョンソンの「エニグマ」やクリフォード・ジョーダンの「ハイエスト・マウンテン」などかなり通好みのナンバーから、個性的な生徒さんがハードブローを繰り広げる6曲目「Mino Majo」や、はてはビートルズまで元岡氏のこだわりが随所に見られる作品になっています。

CDもいいですが、ライブで楽しみたい和気あいあいとした師弟バンド。彼らの次回作に更に期待したい!

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